レジェンド葛西選手から学ぶ

 

2月はスポーツ好きの私にとってはオリンピック一色。

橋本聖子団長がメダル10個を宣言して迎えたソチオリンピックだったが、序盤はメダルゼロ。いやなムードを払しょくしてくれたのが、10代の若きアスリート。私の娘たちと同世代の平野歩夢選手、平岡卓選手がオリンピックの大舞台でメダルを獲得し、一気に盛り上がっていった。

私にとってソチオリンピックで一番の注目は葛西紀明選手。今シーズンは絶好調で41歳にして頂点を目指すジャンプ界でレジェンド(伝説の人物)と呼ばれている。なぜかを調べるとその凄さが分かる。冬季五輪ジャンプ競技に限れば1948年のサンモリッツ大会に於いて「36歳168日」で銀メダルを獲得したビルゲル・ルート(ノルウェー)以来約66年ぶりの世界最年長記録更新なのだ、5歳も記録更新。これは確かに凄すぎる。

しかし、これまでの戦績を見れば、オリンピックでは抜群の成績を残していない。普通であれば引退している選手。しかし、葛西選手は不屈の精神で頂点を目指すことをあきらめなかった。

普通ベテランになると、若い選手から学んだり、新しいことを避けるようになる。しかし葛西選手は若手選手からも教えを乞い、新しい試みも取り入れる「柔軟性と素直さ」を失っていない。この点が特に素晴らしいと思う。我々ビジネスマンは見習わなければならない

「なぜそこまで出来るのか?」という動機を調べると、さらに葛西選手の素晴らしさがわかる。葛西選手は両親と姉、妹のいる5人家族の長男として生まれた。1997年にはお母さんを火災で亡くしている。妹さんは難病の「再生不良性貧血」と今も戦っている。「妹のために」は葛西の口癖で、冬季五輪で金メダルという目標も、当初は妹を勇気づけるのが目的だったという。

「誰かのためにがんばる」。これ以上の「動機づけ」はないのではないだろうか。

「誰かのためにがんばる、そのためにも柔軟性と素直さを失わず、不屈の精神でチャレンジし続ける」。これが世界と戦うためのキーワードかも知れない。最後に、葛西選手のこれまでの戦績をご覧ください。

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