マイフォーカス

終戦記念日を迎えて

今日8月15日はお盆であり、終戦記念日です。(8月14日に日本政府が、ポツダム宣言受諾した日。8月15日は玉音放送(昭和天皇による終戦の詔書の朗読放送、但し録音)により、日本の降伏が国民に公表された日、世界的には9月2日とされています)。

今年は終戦70年周年の年。様々な記念式典が開催されています。

私も先日広島に伺ってきました。広島平和記念資料館には30年ぶりの訪問となりました。最初に行ったのは小学校の卒業旅行で長崎・広島を訪れ、当時、「はだしのゲン」(中沢啓治による、自身の原爆の被爆体験を元にした自伝的漫画)がブームになっており、強烈な印象が残っています。

今回は、日本だけでなく世界中で展開された戦争がどの規模であったかを振り返ってみたいと思います。

第二次世界大戦における軍人・民間人の被害者数の総計は5000万〜8000万人とされています。これは、当時の世界の人口の2.5%以上が被害者となった計算になります。また、これらには多くの飢饉や病気の被害者数も含まれています。

驚くのは、犠牲者は軍人よりも民間人の方が圧倒的に多いということです。

民間人の被害者数:3800万〜5500万(飢饉病気によるものは1300万〜2000万)。

軍人の被害者数:2200万〜2500万(捕虜としての死者数も含む)とされています。

民間人の犠牲者数には戦略爆撃、大量虐殺、戦争犯罪、ソ連の強制移住なども含まれる。軍人の犠牲者数には戦闘での死者数、行方不明、事故、病気、捕虜としての死者数も含まれる。気候だけでなく戦争を原因とする飢饉の被害者数は400万〜1200万で、中国、インドネシア、1943年のベンガル大飢饉、1945年のベトナム大飢饉、フィリピンにおける飢饉被害も含まれるそうです。

(以下の基礎データはコモンウェルス戦争墓地委員会による)

 

日本は敗戦国だけではなく世界唯一の被爆国です。日本では原発問題に収束のめどが立っていませんが、一方で現在、核兵器は世界に1万6000発も存在しているそうです。ロシアと米国が圧倒的な数を所有しています。抑止力として保有といいますが、それほどの数がなぜ必要なのでしょうか?一番気になるのは、古い核兵器の保管や処分はどうなっているのでしょうか?震災でもわかるように、核は、処分不可能な代物です。

後世への負の遺産となるまえに、世界規模で強力なリーダシップの基に法整備と軍縮の流れを作る必要があります。第三次世界大戦が起こってしまってからでは遅いのです。この点において、日本はドイツ同様にリーダシップを取るべき位置にあると思います。

各国の犠牲者数を掲載しておきます。まずは、事実をありのままに受け入れることが大切です。最期になりましたが、世界中で犠牲になった多くの魂のご冥福を祈りたいと思います。

 

労働時間と時給について考える

間もなく夏季休暇のシーズンとなりますが、

あなたは自分の年間労働時間を把握していますか?自分の時給を計算したことはありますか?

私はこれまで、18年間の講師人生で5万人の方に会ってきましたが「自分の時給」を把握している人は極めて少ないように思います。

就職・転職サイトなどを運営しているヴォーカーズ社が先日「上場企業の時給ランキング」を発表しました。上場企業の有価証券報告書や労働時間の公開サイトから「時給」を集計(※※有価証券報告書による平均年収を、各社の標準労働時間及びサイトに投稿されている平均残業時間(月間)から算出した年間勤務時間で割った金額)し、上場企業約1200社を対象に調べたそうです。

その結果は、1位は「三井物産」で時給は5,900円、次いで「住友商事」、「伊藤忠商事」、「三菱商事」、「丸紅」(いずれも5500円以上)に。5大総合商社が時給ランキングにおいてトップ5を独占している。我々が想像する商社のイメージは、残業・業務量ともに多く「基本的に24時間、仕事のことを考える風潮があり、その結果高い報酬」という認識があるようです。

しかし実際は「最近、朝型勤務制度が導入され、原則的に20時までに退社できるようになってきた」企業も多い。こういった、ワークライフバランスに対する企業努力も高い時給に結びついているのかもしれません。

続いて6位以下は「三菱地所」(5312円)、「三井不動産」と不動産がランクイン。財閥系2大不動産会社も5000円台の高時給だが、トップ10の中ではこの2社のみが平均残業時間が20時間台と少なめ。続く、8位には高給で有名な「キーエンス」だが、残業は「87時間」、長時間労働であることがランキングを下げる要因となっています。

 

日本人の平均年間労働時間は約1700~1800時間されているが、実際は2000時間という話もあります。仮に、2000時間であれば年収が500万円で時給は2500円、1000万円で5000円となります。

日本人は欧米に比べ時間に対する意識は薄いことは事実です。ドイツなどは年間労働時間は1300時間台なのですから。

そこで提案ですが、自分が月何時間働いたかを記録してみてはどうだろうか?もし、年間労働時間が分かれば、年末に源泉徴収表で年収が確定するので、自分自身の一年の総決算が可能となる。

あなたの時間に対する意識が大きく変わることは間違いありません。

参考までに、人が一生で働く時間は約10万時間と言われています。人生80年だとすれば、一生の時間は70万時間ですから働く時間は人生の7分の1程度であるといえます。つまり、残りの60万時間をどう過ごすかは個人次第であるともいえます。

人生で大切なのはお金ではなく時間だという方は、成功者に多い意見です。

 

坂田 貴和

深刻な人口減少時代に思う

日本の人口減少が本格化してきています。

総務省が発表した201410月1日時点の人口推計によると、外国人を含む総人口は13年に比べ215000人減って1億27083000

 これは4年連続の減少で、2008年のピークから約100万人減った。人口が減るということは「出生児より死亡者が多い」ということ。いわゆる「年間の自然減」は1951年以降、初の25万人台に達し、少子高齢化が加速する現状を浮き彫りにしている。

自然減となったのは8年連続で、2014年は251000人と過去最大。1年間の出生児数は前年比22,000人減の1023000人と最も少なく、1年間の死亡者数は1274000人。一方、194749年生まれの「団塊の世代」が65歳以上となり、高齢化が一気に進んでいます。

 労働力の中核となる1564歳の生産年齢人口は116万人減の7,785万人。総人口に占める割合は61.3%で低下し続けている。

65歳以上の高齢者(老年人口)は1102000人増え、10月時点では3300万人を突破。総人口に占める老年人口の割合は26.0%。75歳以上の割合は12.5%に達し、それぞれ過去最高。

 日本の老年人口の割合は1950年以降、一貫して上昇し、2013年に初めて25%を超えた。総務省のまとめによると、老年人口の割合は他先進国と比較しても突出している。

 一方で、景気の回復を背景に、入国者数は出国者数より3万6000人多くなり、2年連続で上回った。内訳でみると、日本人は入国者数より出国者数が2万3000人多い。外国人は入国者数が出国者数を6万人上回っている。

ちなみに、都道府県別の人口増減率では、増加は東京都(0.68%)、沖縄県(0.40%)、埼玉県(0.23%)、神奈川県(0.19%)、愛知県(0.17%)、千葉県(0.08%)、福岡県(0.03%)の7都県のみ。減少は40道府県にのぼり、秋田県(-1.26%)や青森県(-1.08%)が特に低かった。

 

さて、人口減少が本格化する中で、世界人口は72億人で増加傾向にあります。1位の中国2位のインドそして合衆国、インドネシア、ブラジルまでが人口2億人以上となっている。

 

日本の問題は、人口減少を招いている日本の少子化。少子化の原因は、いったいなんでしょうか?改善する見込みはあるのでしょうか?

 

以前、形成外科医から春日大社の宮司 になられた葉室 賴昭(1927 – 2009)さんが、著書の中で人口が減ることについてこんな話をされていたことを覚えています。

人類の歴史の中で、滅んでいった多くの民族の共通点は、一言でいえば「その存在意義を終えたことによると言えます。」と述べられていたと記憶しています。

 私はこの話に少しショックを受けました。「もし仮に、日本の人口が今後減り続けるとしたら、日本人の世界における存在意義が薄れている ということになるのではないか?」

 そう感じたのです。

国の予想するような50年後に9千万人を大きく割り込む時代が来るとしたら、これは大変深刻な話として、我々は受け止めなければなりません。

 

自然界には「適者生存」という法則が存在します。これは、個人においても同じです

 変化する環境を感じ取り、自分自身の存在意義が薄れないようにすることは、現代社会の我々個人にとっても大切なキーワードです。

 

日本人が変わりゆく世界の中で、どう貢献していけばいいのかを模索しながら、新しい価値を構築することが、ひいては人口問題の解決策になるのではないかと感じています

 

経営のスピードが企業の命運を左右する!

時代の変化のスピードは「Dog year」から「Rabbit year」へ、そしてさらに加速している。

米国のゼネラル・エレクトリック(以下、GE)が経営戦略を大転換するそうだ。

GEといえば現代の経営革新の代表的企業で1990年代に家電から金融事業への大改革を行った前任CEOのジャック・ウェルチで有名。日本ではソニーや日立などが後に続いた。

 あれから約20年、新しい改革に踏み切るらしいが、その内容に驚いた。一時は「革新性の象徴」ともてはやされた金融事業を大幅に縮小し、モノづくりへの回帰を進めるという。

 

これまで事業を大胆に転換しながら、成長を維持してきたGE。創業から124年目のリノベーション(革新)が目指す先は何か。

 510日のに電話会見を通じで日本のマスメディアに、最高経営責任者CEO)のジェフ・イメルトが語った内容とは・・・。

 かつて稼ぎ頭であった、金融子会社のGEキャピタルが保有する不動産関連資産を265億ドル(約3兆2千億円)で売却。昨年末時点で40兆円を超の金融の資産規模は、今後2年間で一気に4分の1の10兆円へ圧縮する。

 航空機リース、医療機器への融資など本業の産業分野に関係が深いものを除き、金融事業は原則として廃止するという。

金融事業拡大の旗振り役だった前CEOのジャック・ウェルチウェルチによれば「ゲームのルールは変わってしまった」。

 

 今回の転機は20089月のリーマン・ショック。直後の金融危機で、GEは窮地に陥った。信用収縮で1千億ドル超の残高があったコマーシャルペーパー(CP)の借り換えが目詰まりした。

 同社はトリプルAの格付けから陥落し、70年ぶりの減配に追い込まれた。2007年に営業利益の6割を稼ぎ出した金融は、一転してお荷物へ。GEは高い信用力で調達した低コスト資金を、企業や個人に幅広く貸し付け、利ざやを稼いできた。しかし、超低金利時代に低コストの資金調達力の優位性も薄れた。

 それでも金融は営業利益の4割を稼ぐ「カネのなる木」。それを捨てる決断ができたのは、本業の産業部門に絶対的な競争力があるからだ。

徹底した「選択と集中」で火力・原子力をはじめとした電力、航空機エンジン、医療機器など世界シェア1位の製品を数多く持つ。製品に組み込むセンサーやソフトから膨大なデータを収集・解析し、顧客に部品交換を促すなどサービスの先進性でも競合他社の先をいく。

 それでも競争環境は厳しさを増す。

 (1)「三菱重工業と日立製作所の統合会社は強力なライバル」。GEの代名詞であるガスタービンの開発では、日本の2社の火力事業統合に神経をとがらす。「GE・イズ・スタンダード」(GEこそ標準)と公言し、時に自社製タービンに合わせて発電所の設計変更すら迫ってきた傲慢さは影を潜めた。

 (2)産業分野の大半で競合する独シーメンスは米市場への攻勢を強める。中国勢も台頭し、価格競争力を武器に存在感を高める。昨年、仏アルストムのエネルギー部門の買収合戦で、仏政府の意向を受け入れて完全買収を諦め、合弁設立などにとどめたのも、三菱重工やシーメンスには渡せないという危機感の表れだった。

 

「GEの将来は産業分野にある」と断言するCEOイメルト氏。

 金融の収益の穴を埋め、一段の成長シナリオを描けるか。その姿は製造業回帰を掲げる米産業界とも重なり合う。

 

時代のキーワードは、スピード経営。時代の変化に適応するために、『変われるかどうか』が企業の命運を握る。そして、このことは個人のキャリア形成などにも大いなるヒントを与えてくれている。「いまうまくいっているから、変わる必要がない・・・」、「今はこのままでいい」といった感覚は危険なシグナルだと思うべきだあろう。

我々も変わろうではないか・・・

 

坂田 貴和

山岸さんの美しい生き方

 

ラーメン店「大勝軒」の創業者山岸一雄(やまぎし・かずお)さんが4月1日80歳で亡くなられました。

ご冥福をお祈り申し上げます。

通夜が4月7日、東京・護国寺でしめやかに営まれ、お弟子さんや常連客の方が約600人が参列されたそうです。

境内には全国のラーメン店や系列店などから届いた50本以上ののぼり

「ラーメンの神様」として愛された山岸さんらしい“ラーメン葬”に。

参列者への香典返しには大勝軒のカップラーメンが配られました。

「東池袋大勝軒」の2代目店主飯野敏彦氏によると、知人への贈り物が好きだった

山岸さんが最期に「皆さんにカップラーメンを贈ってほしい」と話していたことから、

実現させたそうです。

つけ麺を全国に広げた功績も素晴らしいですが、無償の暖簾分けの発想には頭が下がります。

昨年亡くなられた高倉健さんもそうですが、生き方が美しいなあとつくづく思います。

人の一生は短い、大勝軒の大将も80歳で人生の幕を閉じました。

無償で暖簾分けをするなんて、出来るようで出来ることではないです。

素晴らしい生き方を見せていただいたことに心から感謝申し上げたいと思います。

 

坂田 貴和

ネットと孤独が招く悲劇と奇跡

今年2015年はインターネットが普及し始めて20になる(1995年に日本にwindows登場)。

インタネットはもともと軍事技術だったが、この便利なテクノロジーはあっという間に世界に広がった。

その結果、インターネットの犯罪が激増している。警視庁の発表では平成25年度の検挙件数だけで国内で8000を超えている。

種類も様々で不正アクセス(ハッキングなど)やインターネットバンキング利用者の不正送金被害なども増加しており2014年で不正送金被害は約29億円に上る。

インターネットの悪用も目立っており、最近はISIで鮮明になった動画配信というテロ。見たくないものまで目に入る時代。

ネットの普及で人と直接会わなくても、人との交流は可能だ。

このことは、引きこもりや様々な社会問題の一因となっているといえないだろうか。

お子様をお持ちのご家庭では、わが子がスマホでどんな情報を入手し、誰と交流し、どんな世界を構築していっているかご存じだろうか?若者の代表的な交流サイトLineですら、健全な交流サイトとは言えなくなっている。

 一方で、SNSにアクセスすることで、日々どれほどの時間を消費しているだろう。

自分自身と向き合う時間をどれくらい失しなっているだろう。

もちろん悪い側面ばかりではない。

合衆国での話だが、先日、すい臓がんの早期発見システムを発見した少年は13歳からこのことに関心を持ち、インターネットを活用することで15歳の時に発見に至っていいる。彼はインターネットで検索し、学び、米国の専門医200名にメールしたことがきっかけとなったようだ。

つまり ネットという道具はもろ刃の剣である ということだ。

しかし、最近、我々は大切なことを忘れはじめていなか。

行動が伴わない、バーチャルな思考は無意味であるということを。

 せっかくこの世に生を受けたのだから、実際に失敗したり傷つくことを避けてはいけない

この世で、学べることは行動によって得られる

 

世界で起こっている様々な紛争も原因を作っているのは、便利さだけを追求する現代社会だ。

 全ての原因は、我々一人一人の心の中にあるともいえる

この感覚を失うと、日々の事件やニュースが他人事で、生きること薄っぺらくなっていく気がしてならない。

 

一人の時間を大切にしてほしい。自分自身と向き合って欲しい。

何のために自分は生きているのかを考えてほしい。

流されるだけの人生を送るには、人生がもったいなさすぎる。

我々は生きているのではなく、生かされているのだから。

 

坂田 貴和

21世紀のキャリアデザイン

今の日本にどれくらい「年功序列」は存在しているのだろうか?

 

パナソニックは29日、約10年ぶりに人事・賃金制度を見直すと発表。長期雇用を重視し処遇にあまり差をつけない「日本型雇用」を維持してきたが、賃金の年功要素の原則廃止に踏み切るとのこと。実績主義に徹するということか?

一方、資格ビジネスは活況のよう。日本経済新聞社・日経HRの共同で、「ビジネスパーソンを対象に新たに取得したい資格(語学検定含む)」を調査。企業活動のグローバル化が進んでいるのを映し、首位は英語能力テスト「TOEIC」の最上位であるAレベル(860点以上)。宅地建物取引主任者(宅建)など仕事に生かしやすい資格が人気。また、今後取得したい資格について「勉強したい、勉強を始めている分野がある」と回答したのは86.2%。資格取得の目的では「自分の知識・スキルの客観的な証明になるから」(37.9%)、「将来のキャリアアップのため」(29.3%)、「体系的な知識やスキルが身につくから」(14.4%)。

首位になったTOEICのAレベルは具体的に取得したい資格(複数回答)の中で、19.3%を占めた。TOEICは2位にBレベル(730860点未満)、3位でもCレベル(470730点未満)が入り、トップ3を独占。4位の宅建は不動産、金融関連で働くビジネスパーソンの間で取得意欲が高い。企業の財務部門などでの業務に必要な日商簿記検定2級(5位)、も人気。

独立・開業に強い「士業」では、6位「中小企業診断士」、7位「社会保険労務士」、10位「行政書士」の3つがランクイン。しかし、最近はこの3つの資格でも食べていくことは難しいと聞く。資格で食べていける時代は終わったといえるのではないか

逆に「勉強したくない・勉強していない」と答えた人に理由を聞いたところ、「勉強する時間がないため」が40%。しかし、これは理由にならない。

ただ、資格を取得した場合の評価や処遇については「ない」との回答が7割。金融やメーカーなど一部では昇格要件に資格取得を設ける企業もあるが、全体では資格取得を直接人事評価などに結びつけていないようだ。

 

 いかがでしょうか?

視点を変えて、保有資格の満足度では、情報処理技術者試験の最難関資格である「プロジェクトマネージャ」が首位だった。業務への活用度や将来性の高さが満足度を高めている。2位にはビジネス実務法務検定2級、3位には秘書技能検定2級が入った。いずれも費用と時間の両面で負担が少ない点が満足度を高めた。活用度の高さでは税理士が、将来性の高さでは日商簿記1級がそれぞれトップだった。これは納得。

 

これはあくまでも日本国内に限っての話。世界競争が今後も激しくなる中で、自分の付加価値を高めることは容易ではない。資格は武器の一つに過ぎないということ。

一方、企業側が求めているのは、ずばり結果の出せる人材ではないか。営業であれば、同じ年数のキャリアの営業の2倍の成果がだせるかどうか?特に、新規開拓に長けた営業マンの価値は高いように思う。企画であれば、新しい顧客を創造できる人材。人事であれば、付加価値の高い人材を人材紹介会社に頼らなくても独自に発掘できる人材。

これら全てに共通しているのは、自立型人材で組織風土を変革できるような人材の価値は貴重だということ。

しかし、これは同じ環境で働くだけでは難しいのも現実。以前、慶応大学の高橋俊介氏(※)が著書「キャリアショック」の中で、計画性だけでは本当のキャリアは築けないと述べておられた。

これからのキャリアデザインは独自の視点でそれぞれのステージでどこまでキャリアリスクをとれるかにかかっている。これは過去25年で会社員として、様々な業界を渡り歩いた人間として断言したい。若いころからどれだけリスクを取ってきたかが、人生の後半の自分自身の付加価値に大きく関係する。朝活がブームだが、新たな人脈形成に役立てたりして、さらなる経験へと繋げることができるかどうかが重要だ。

 

 ※高橋俊介(たかはししゅうすけ)氏

慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科特任教授

東京大学工学部航空工学科卒業、日本国有鉄道勤務後、プリンストン大学院工学部修士課程修了。マッキンゼーアンドカンパニーを経て、ワイアット社(現在Towers Watson)に入社、1993年代表取締役社長に就任。その後独立し、ピープルファクターコンサルティング設立。20005月より20103月まで、慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科教授、同大学SFC研究所キャリア・リソース・ラボラトリー(CRL)研究員。20119月より現職。 個人主導のキャリア開発や組織の人材育成の研究・コンサルティングに従事。

主な著書

『キャリアショック』(東洋新報社)、『プロフェッショナルの働き方』(PHPビジネス新書)、『自分らしいキャリアのつくり方』(PHP新書)、『キャリアをつくる9つの習慣』(プレジデント社)、 『スローキャリア』(PHP文庫)

 

今日は鏡開きの日

今日1月11日は「鏡開きの日」です。

私はあまり詳しくないのですが、教えていただいたのでご紹介します。

「鏡開きの日」には、今年一年の家庭円満を願いながら、
神様に供えた鏡餅をおさがりとして頂くという
日本特有の風習が今に引き続がれています。

日本にはまだまだ先人達が古来より伝承してきた行事や風習が多くあります。
歴史のある国の国民として私たちも次の世代に、語り継いでいかなければと思います。

 

【鏡餅の意味と由来】は

古い時代には鏡が神聖なものとして扱われており、
今でも寺社などでは、鏡を御神体として祀ってありますが、
鏡餅も年神様の依り代、つまり御神体なので
「鏡餅」と呼ばれるようになったそうです。

●鏡餅は、大小の丸い餅を重ねており、円満に年を重ねることを意味します。

●お餅の上に載せる橙は、その年になった実を落とさずに
次の年にも、また次の年にも新しい実をつけることから
何代もの橙が1つの木についているところを家族にたとえ
家系代々の長寿や繁栄を願う縁起物として飾ります。

●昆布は、喜ぶの語呂合わせと共に
子生(こぶ)(子供が生れる)の意味があります。

●裏白は常緑樹のシダで、葉が左右対称に生えるので
対になっていることから、夫婦円満を意味し、
古い葉が落ちずに新しい葉が出てくることから
橙と同じように家族の繁栄を願う気持ちも込められています。

また裏白の葉は、表が緑で裏が白いことから
心に裏表が無い「清廉潔白」を表すとともに、
白髪になるまでの長寿を願うものとされています。

【鏡開きの意味と由来】は

神様にお供えした鏡餅を食べるのは、神様との繋がりを強め、
 神様のパワーを頂けると考えられていました。

「鏡開き」の風習は、もともと武家から始まったそうで、
刃物で切るのは切腹を連想させるため、包丁などの刃物で切るのは禁物で、
手で割り砕くか、木槌で割るようになりました

また、鏡餅には年神様が宿っているので、
神様とも縁を切らないように末広がりを意味する「開く」を使うようになり、
「鏡開き」になったといわれています。

先人の思いを受け留め、今日は鏡餅入りの温かなぜんざいなどをいただき、
今年も一年間、無病息災でイキイキとした毎日をお過ごしください。

日本の未来の姿について 1

今週末の12月14日クリスマスの10日前に衆議院銀総選挙の投票が行われます。

投票率は史上最低であった前回の59%をも下回るではと思います。

前回2012年も師走選挙。小選挙区選は2009年衆院選の69・28%を9・96ポイントも下回る59・32%となり、戦後最低だった1996年の59・65%を下回った。比例選も前回を9・96ポイント下回る59・31%。

前回の投票率が減少した背景には、公示直前まで複数の政党が乱立し、争点が見えにくかったことなどが有権者の関心を低下させました。また、29年ぶりの「師走選挙」となったことに加え、地域によっては降雪などが影響し、投票所に向かう有権者の足が遠のいたとの見方もあります。

今回も前回とよく似ているのは、やはり時期が師走であり、この週末も前回同様かなり冷え込むことが予想される点。さらに今回も争点が明確ではない。任期を2年も残して選挙をする必要性が見当たらないのは明白。支持率も深刻なほど低下しているわけでもない。

消去法の選挙に意味があるのでしょうか?700億円も税金を使う意味が?金銭感覚がマヒしているのではないでしょうか?

「100兆円の会計予算のうちの700億なんてしれている。」

「民意なんて、作ればいい・・・」

そんな声が聞こえてきそうなのは、はたして私だけでしょうか?

我々日本国民が権利を行使し、投票することは大切な権利であり義務。

「黙視するのでなく、声を出すこと。」

民主主義の国なのですから。

「他人任せにしないこと。」

「何とかしてくれる・・・といった幻想を捨てること。」

これは国に限らず、会社でも、家庭でも、人生において共通のこと。

目の前で展開されている現象は、すべて自分に関係があるものしか映らないということを忘れないようにしましょう。

まずは、14日の投票日は、早起きをして投票所に出かけましょう。我々の意志を表明しましょう。

 

 

企業年金の行方

 

 

急速な高齢化に伴い細る公的年金を補完する仕組みとして企業年金への期待が高まり、社会保障審議会でも拡充策が議論されています。

 

 

 

この背景には公的年金の支給水準低下があります。6月公表の財政検証によると、楽観シナリオでも所得代替率(現役世代の所得に対する給付水準)は現在の60%から50%へと2040年代までに約2割低下します。そこで第二の年金として企業年金の役割が期待されています。

 

 

 

■企業年金の第1の課題・・・「普及率の向上」

 

企業年金を設けているのは全企業の40%を切っています。加入者数約1300万人は公的年金の加入者約7000万人の約2割。しかも普及率は過去10年で大きく低下しました。特に、企業年金基金の解散後、新たな企業年金制度を設けていないケースが多いようです。

 

低下の最大の要因は適格退職年金制度が2012年に廃止されたこと。事業主の大半は中小企業であり、それまで1000万人超の加入者がいました。今後5年のうちに約500の基金(加入者数約400万人)が、ほかの年金制度に移らないまま、解散せざるを得ないと懸念されているそうです。

 

 

 

2001年には新たに確定給付企業年金と企業型確定拠出年金の2つが法制化。しかし、中小企業向けと期待されていた確定拠出年金(以下DC)があまり普及していません。DCでは、加入者が自己責任により商品を選択し、投資成果によって年金受給額が増減する。加入者が円滑に商品を選べるよう事業主は制度の仕組みや商品ラインナップ、投資の基本知識などの情報を継続的に提供する義務を負います。

 

しかし資産取り崩しまで数十年あり、短期的収益を気にする必要のない若年層を含め、依然として60%近いの加入者が利回りの低い預金などを選択しています。

 

 

 

これは日本に限ったことではないようです。実はDCの先進国である英米でも加入者の投資行動は活発ではないようです。日本のモデルとなった米国の401kプランでは、投資先が市場動向に左右されやすいほか、価格の変動で資産配分の割合が当初設定からずれても放置してしまうなどの問題が指摘されています。401k加入者は確定給付よりも高い投資リスクをとりながら、収益率は年率で1ポイント以上低い水準にとどまっているのが実態

 

 

 

対策として、行動ファイナンス分野の研究が進んだ結果、デフォルト(初期設定)商品の工夫がなされています。デフォルト商品とは加入者が自分で運用商品を選択できない場合に自動的に決まる商品を指す。かつてはマネー・マーケット・ファンド(MMF)など低リスク商品がその中心でしたが、近年では加入者の引退まで主要な資産に分散投資する低手数料の商品(ターゲット・イヤー・ファンド)が導入されています

 

英米の事業主はこのほか、個別相談で専門家から個人的な助言を受けられるようしたり、商品の数を加入者が理解できる程度に抑えたりといった工夫をしている。(導入時に商品が多すぎて混乱するケースが多いのも事実。)

 

 

 

 

 

一方、確定給付型企業年金では運用成績が悪化すると事業主の掛け金が増え経営を圧迫する仕組みになっています。低金利や株価低迷による運用難のもとで、キャシュバランスプラン(通称CB)といった運用実績や市場金利の変動を給付にも反映させ、事業主だけでなく加入者も運用リスクを分担する仕組みが導入されています。

 

 

 

 

  ■企業年金の第2の課題・・・「一時金の年金化」

 

 

日本の企業年金制度の多くは欧米と異なり、退職一時金の支払原資を社外に積み立てる目的として設立されてきました。こうした経緯もあり、退職金の受給方法が「一時金と年金」の場合、実際には多くの加入者が一時金を受け取っています。この一時金の選択割合は、実際は企業によって大きく異なります。これはひとえに十分な説明と個別のライフプランを立てさせるような教育が事前に行われているか否かによるところが大きい

 

 

 

老後設計という視点から考えると、「老後の所得保障」としては、自由に使われてしまう一時金ではなく、定期的な年金の受給が望ましいと思います。現在でも中小企業の80%近くには一時金制度があります。しかも、退職所得控除など、一時金受給は年金よりも相当に有利な税制になっていることも一因です。しかし中期的には年金形態での受給を促すため、退職所得控除を含めた税制を一体として見直すべき時期にきています。

 

 

 

今後は「DCの普及」のために、引退以前であっても、傷病・失業といった不慮のケースや住宅の購入・子供の進学時などの場合には、確定拠出制度からの一時金の引き出し、あるいは制度からの借り入れを認めるのも一案でしょう。

 

今後の年金制度の設計にあたっては、公的年金、企業年金そして個人年金をトータルに、つまり年金給付を一体として捉えていく必要があると思われます。

 

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